「ハンドドリップって、なんだか難しそうで」。
コーヒーの話をしていると、よくそんな声をいただきます。
お気持ち、とてもよくわかります。私たちも焙煎を始める前は、専門的な道具や知識がないと淹れられないものだと思っていました。
でも、じつは押さえるポイントはほんの少しだけ。今回は、私たちが焙煎所で毎日淹れているレシピを、ご家庭でも再現しやすい形でご紹介します。休日の朝に、ゆっくり一杯。そんな時間のお供になればうれしいです。
今回のレシピ
まずは1杯分(160ml)の基本のレシピです。数字がいくつか出てきますが、覚えなくて大丈夫。淹れながらこのページを見ていただければ十分です。
| できあがり量 | 160ml(1杯分) |
|---|---|
| コーヒーの粉 | 12g(中挽き) |
| お湯の温度 | 90°C前後 |
| 蒸らし | 30ml・30秒 |
全体の流れを1枚にまとめた図です。印刷してキッチンに貼っていただいても。
準備するもの
特別な道具はいりません。ドリッパーは、お手持ちのものがあればそれで大丈夫です。
| コーヒーの粉 | 12g |
|---|---|
| お湯 | 160ml(90°C前後) |
| ドリッパー | お手持ちのもので |
| ペーパーフィルター | ドリッパーに合ったサイズ |
| スケール(はかり) | キッチンスケールでOK |
| タイマー | スマホのタイマーでOK |
| カップ or サーバー | できあがりを受けるもの |
お湯の温度は、沸騰してから1〜2分ほど置くとちょうど90°C前後になります。温度計がなくても、それで十分です。
淹れ方 — 4つのステップ
ドリッパーにペーパーをセットし、コーヒーの粉を入れます。軽くトントンと叩いて表面を平らに整えたら、中心から外側へ、円を描くようにお湯を注ぎます。粉全体が湿ったら、そのまま30秒。粉がぷっくりと膨らんで、いい香りが立ちのぼってくる——ハンドドリップでいちばん幸せな瞬間です。
蒸らしが終わったら、ふたたび中心から外側へ、円を描くようにお湯を注ぎます。スケールの表示が合計80mlになったら、いったん手を止めましょう。あわてなくて大丈夫です。
ここからは40mlずつ、数回に分けて注いでいきます。中心から外側へ広げるように、ゆっくりと。これを繰り返して、合計160mlになるまで注ぎます。
160mlに達したら注ぐのをやめて、コーヒーが落ち切るまで待ちます。最後に軽くかき混ぜたら、できあがり。どうぞ、温かいうちにお召し上がりください。
・お湯の注ぎ方は「中心から外側へ、円を描く」が基本です
・一度にたくさん注がず、数回に分けて丁寧に
・外側に注ぐときは、ペーパーに直接お湯がかからないようにすると、雑味が出にくくなります
2杯以上まとめて淹れるとき
ご家族の分もまとめて、というときは、次のように調整してください。
| コーヒーの粉 | 1杯あたり12g × 人数分 |
|---|---|
| 蒸らし〜2投目 | 1杯のときと同じ(蒸らし30ml → 合計80ml) |
| 3投目以降 | 1回80mlずつ注ぐ |
| できあがり量 | 160ml × 人数分(2杯なら320ml、3杯なら480ml) |
おわりに
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。最後にひとつだけ、お伝えしたいことがあります。
ハンドドリップに、厳密な正解はありません。このレシピを基本に、濃いなと感じたらお湯を少し増やす。薄いなと感じたら粉を少し増やす。そうやって、ご自分の「おいしい」を見つけていく時間も、コーヒーの楽しみのひとつだと思っています。
そして、焙煎したての豆で淹れると、粉の膨らみかたも、香りの立ちかたも、まるで違います。ぜひ一度、新鮮な豆で試してみてください。
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